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【登山余話13】中央アルプス・西駒山荘に泊まる~㊦復活ライチョウとゴミ拾い

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【登山余話13】中央アルプス・西駒山荘に泊まる~㊤大正2年遭難ルートと学校登山

山行データ 2021年7月19日-24日、68歳。夫婦歩き。名古屋から中央道経由、長野県伊那市桂木場(1,243m)から入山。 西駒山荘(2,684m)に二泊。小説『聖職の碑』の遭難記念碑再訪、濃ヶ池 ...

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山行データ

2021年7月19日-24日、68歳。夫婦歩き。名古屋から中央道経由、長野県伊那市桂木場(1,243m)から入山。
西駒山荘(2,684m)に二泊。小説『聖職の碑』の遭難記念碑再訪、濃ヶ池から宝剣岳(2,931m)、木曽駒ヶ岳(2,956m)周遊。コロナ蔓延二度目の夏山、下界では開催の賛否入り交じる中で東京五輪開会。

 

ライチョウが再び

木曽駒ヶ岳の2021年の夏山訪問で注目するのは、中央アルプスから絶滅したライチョウの復活。

特別天然記念物であるこの野鳥復活の取り組みは、新聞報道でもしばしば取り上げられています。

 

氷河時代の生き残りが、わずかに北アルプス南アルプスなどごく限られた厳しい環境に生息するばかりです。

地球温暖化の影響で、生息地域が減るに違いありません。

 

とりどりに咲く高山植物とともに、鳩よりもずんぐりとしたライチョウと出会うのは3,000m級の夏山歩きの楽しみになっています。

西駒山荘付近では、やはり絶えたコマクサの復元がはかられていて、登山道付近の白っぽい砂地に、赤っぽく細長い花弁を反らせて、たくさん咲いています。

コマクサ
(西駒山荘そばのコマクサ)

 

北アルプス燕岳付近でよく見かけるコマクサよりも、赤みが強いなと感じます。

同じ花崗岩の砂地でも、なにか生育環境が影響しているのでしょうか。

 

西駒のコマクサを目にしたからには、復活・繁殖して野性の生活をするライチョウを見たいものです。

北アルプス室堂近辺でライチョウと遭遇した経験のある妻も、出会いを楽しみにしています。

 

ライチョウがいそうな濃ヶ池

高山帯を歩いていて代表的な植物はハイマツです。

ライチョウが生きられる環境は、ハイマツが育つ地帯と強いつながりがあると聞いたことがあります。

 

二日目にまず訪ねている濃ヶ池あたりなど、ハイマツにダケカンバなどが混じって見えますが、雰囲気としては「人はいなしし、ライチョウさん出ておいで」と呼びかけたくなります。

 

決して美声ではなく、くぐもったようなググッというような鳴き声に期待します。

濃ヶ池
(ライチョウはいないか・・・濃ヶ池)

 

浅いお盆のような濃ヶ池は静まり返り、都合よく現れてくれませんが、昨日の京都の高年夫妻は木曽駒付近で見たというので、期待しつつ先にたどります。

二つの雪渓を横切ったのも高山を実感させ、ようやく残雪が溶けきった斜面委から植物の白い新芽が萌え出すのを見れば「急いで育たないと夏は短いぞ」と声がけしたくなります。

 

駒飼ノ池の底からは壁面を180度見回せ、小さいながらも北アルプス涸沢カールと似たところがあり、やはりライチョウを期待したくなる場所です。

ライチョウが食べる高山植物があります。

 

ライチョウ再生の斜面

地元中学2年生の学校登山が通過する山小屋の北側斜面(木曽駒の山頂の南斜面)のハイマツ帯に、3つの四角い箱があり何人かの動きが見えます。

木曽駒へ最後ののぼりをするわたしたちから、直線で150mくらい。

青いシートで覆うのは、目隠し代わりでしょうか。

ライチョウ復活
(ライチョウ復元のハイマツ斜面=小屋の背後)

 

そこまで寄り道をすればライチョウを目にできるかもしれません。

しかし復元・繁殖はまだまだ先が長い。

のこのこと接近するのは、目障りなことでしょう。

 

ライチョウ復活の現場を確かに目に納めたことでよしとします。

山頂
(木曽駒ヶ岳山頂。奥は木曽方面)

 

木曽駒山頂から西駒山荘への道のりは、打って変わってさっきまでの賑わいが消えていきます。

下るのはわたしたちだけ、登りは指折りできるほど。

ライチョウ繁殖の斜面は、右手下に遠のきます。

高山植物
(人がまれな下山路そばに咲く高山植物)

木曽福島の市街を見下ろし、そちらから木曽駒に登り、この山道を下ったのだと、相方に説明するなど、のんびりと西駒山荘にもどります。

8~9時間の、のんびりとした周遊でした。

 

ゴミ拾いをしながら下山

わたしたちだけの貸し切りだった夜が明け、下山の日は槍ヶ岳が一番くっきりと望見できます。

樹林帯に入る前に御嶽山も見納め、下りはゴミ拾いしながら。

御嶽山
(御嶽山を奥に見納め樹林帯の下りに入る)

 

昨日の濃ヶ池通過のとき、小水路からビニル袋を拾い上げたのが手始め。

樹林帯手前の分岐路で、さっそく眼鏡ケース(眼鏡も)、ペットボトル容器、まもなくまたペットボトル容器。

わたしはリュウックの外に、ゴミ回収用の袋をぶら下げました。

わたしが拾っては相方に渡し、ゴミ袋に入れます。

 

初日の登りで、登山道から2mくらい逸れた斜面に、ペットボトル容器一つを見つけていました。

ペットボトル
(樹林に捨てられていたペットボトル)

 

それは登山道沿いの木の根元に、下山者がどうしても目につく位置に置いてあります。

わたしたちより先に下る登山者が拾ってくれればよし、そのままなら回収しやすい場所です。

 

はたして、その容器はそのままでした。

何人かの下山者はいたはずですが、手に取ることはなかったのです。

 

下るにつれて、菓子の包装紙や、ビニルひもなどあれこれ。

拾ったゴミ
(拾い集めた数々のゴミ。左上が眼鏡ケースと本体=背景の青いシートは別)

 

登山口近くになって急な斜面を下ったところにも、ペットボトル容器を見つけましたが、おりて行くには危険を感じ、そのままにしました。

 

清掃登山などと大きなことは言わずとも、軽身になった下山時にゴミを拾うのも、山旅を豊かにしてくれるのでした。

ゴミにまみれた山とライチョウ復活は、不釣り合いだなという思いもあります。

 

(終わり)

 

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ゴン

1952年生まれ。 18歳で高校を卒業後、他県生活を30年余。 北海道、北陸、東京など、転勤に伴い転々とする。 退職後は2013年から自宅で小さな英語塾を開設。夫婦で小中高生や社会人と接する一方、夏秋になると北アルプス、南アルプスの山歩きをしている。 中学、大学でプレーした卓球を退職数年前に約35年ぶりに再開。地元高校のコーチは5年目(2020年4月現在)

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