はじめに 登山記録

ホーム画面の写真~大キレット・北穂高岳のこと~

 

はじめに
笈ケ岳
【はじめに】山歩きと、タイトルの関係に悩むこと

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南岳からの北穂高岳

ホーム画面の写真がどこの何という山なのか、お話しします。

 

3、4年ほど前のある秋の日の午後、北アルプス南岳小屋から少し登ったところから撮影したものです。

 

南岳というのはかなり不遇の山です。

槍ヶ岳(3,180m)の南の尾根上にあり、標高は3,033m(国内17位)もあります。

 

しかしながら、槍穂高連峰の通過地点の目立たない岩と砂の盛り上がり程度でしか認識されていないようです。

 

写真正面の岩峰からは滝谷の岩壁が、悪相を隠すことなく真っ逆さまに落ちています。

 

岩峰の名は、北穂高岳。標高3,106mは国内6位。

 

滝谷は小説『氷壁』(井上靖)のクライマックスで、主人公の魚津恭太に過酷な運命を与えます。

槍穂高連峰は国内で最も人気のある山脈の一つで、一般縦走路としては、国内で最も危険な縦走路のうちの3か所が集中します。

 

 

大キレットの印象

その一つが、北穂高岳と南岳との間に、錆びこぼれた刃を立てたような大キレットです。

 

写真左は展望台になっていて登山者が何人かいますが、その先は真下に切れて奈落の底です。

南岳の存在感は、あるいはこの展望台にこそあるのかもしれません。

 

狭い展望台ですが、そこからは北穂高岳へつながる大キレットの岩尾根の全容を見やることができます。

高度の落差が凄まじい。

 

無機質な大キレットの全身から受ける感覚は、虚無と沈黙です。

 

背筋がざわっとする寒さもあります。

 

しかし、突き放されるようでいて、妙に魅惑するものがあります。

不思議です。

 

猫も杓子もという言い方を許してもらえるなら、3,000メートル峰デビューでいきなり大キレットに行ってしまう例もあることでしょう。

滑落事故がよく起きるところです。

 

7年前の盛夏、南岳方面から大キレットを横断していて、「なんとなく来てしまった」というふうの若い単独女性と出会いました。

 

その先では、中高年のご夫妻とも出会いました。

危険な岩尾根だという意識は薄い感じでした。

 

行き着いた北穂高小屋では、日本百名山踏破が自慢の中高年女性と仲間が意気軒高でした。

 

北穂高岳の山頂に初めて立ったのは、大学2年の初夏(梅雨前だったか)残雪が山頂までたっぷりとある午後のことでした。

 

ピッケルを深々と雪に突き刺し、手首とピッケルとは紐でしっかりとつながっています。

万が一の滑落への備えです。

 

滝谷のヘリまでは、5、6mはありましたが、気分は安心していないのです。

 

気ままな秋の午後の時間

ホーム画面の写真を真っ白に化粧したなら、残雪時の雰囲気は想像できることでしょう。

 

この写真の山旅では、上高地から槍沢を歩き槍ヶ岳は避けて左折し、念願だった氷河公園から逆さ槍ヶ岳を眺望しました。

 

南岳では時間の余裕をとって、テントを張ってから大キレットの底(一番標高の低いところ)を往復しようと計画していました。

 

時間も体力もまったく余裕があったのですが、よく晴れた大気の中で大キレットや北穂高岳と向き合っていると、急にその気が失せていくのでした。

 

夕暮れの光に岩肌や流れる雲が目まぐるしく染まったり、西の笠ヶ岳(2,898m)が目の高さにあって思いのほか大きいものだなと感じたりしています。

 

山で過ごす時間は、気ままに移ろうもののようです。

計画を変更し、日没後にすぐに冷え込む大気に縮み、さっさとテントに入ってシュラフに下半身を潜り込ませ、ビールやなにやらです。

 

さて、大キレットの取り付きは、写真右の岩峰の右手です。

 

いきなり、滑りやすい砂と石の急斜面です。

鉄はしごや鎖のお世話になる箇所もしばしばです。

 

岩に手がかりを打ち込んであり、全身に緊張を強いる危険な岩場が待ち受けています。

体力をつけ、岩尾根歩きなどの技術や経験を蓄えてからチャレンジしても遅くはありません。

 

ホーム画面の写真に触発され、気分と憧れと過信だけで大キレットに入り込むのは、あまりに危険です。

 

\この大キレットを撮ったときの登山記録はこちらから/

 

 

なぞなぞ~とんがり帽子の山は何でしょう?~

なぞなぞ、山名あてクイズです。

正面の北穂高岳の左手に、ちょこんと小さなとんがり三角の峰が二つのぞいています。

 

北穂高岳の影が雲に映っているのではありません。

れっきとした山岳です。

 

即答でその山名が出てくれば、槍穂高を歩きとおし頭の中に地図が描かれている方だと思います。

 

 

\この大キレットを撮ったときの登山記録はこちらから/

 

登山記第1章
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ゴン

1952年生まれ。 18歳で高校を卒業後、他県生活を30年余。 北海道、北陸、東京など、転勤に伴い転々とする。 退職後は2013年から自宅で小さな英語塾を開設。夫婦で小中高生や社会人と接する一方、夏秋になると北アルプス、南アルプスの山歩きをしている。 中学、大学でプレーした卓球を退職数年前に約35年ぶりに再開。地元高校のコーチは5年目(2020年4月現在)

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